食品の輸出が無事完了した後、日本国内同様に台湾現地倉庫への保管が必要となります。海外の倉庫の品質に不安もあるメーカー様も多いかと思います。弊社提携先の倉庫を探すべく複数の倉庫会社を視察した際のレポートを基に記事を書いていきます。
請け負う業務範囲は物流倉庫の事業者ごとにも異なりますが、一般的に以下のような内容についてチェックさせていただきました。
・管理状態
・温度管理(三温帯)
・受注商品の入庫・検品作業
・在庫確認、商品のピッキング作業
・WMS連結可否
・現地物流会社タリフ
・注文商品の出荷指示作成
・梱包状態
・流通加工可否
4社ほど倉庫を回った感想ですが、建物の築年数の差はあれど、総じて庫内は清潔で管理が行き届いているイメージでした。WMS連結も費用を払えば可能です。1社を除き、倉庫側でシステム担当者を抱えており、システム連携は難しくない様子でした。また管理面でいえば、どこの倉庫会社にも至るところにカメラが設置されていました。全梱包台、全棚、庫内各所に設置されていたことには驚かされました。ピッキング、在庫確認もシステムで組まれているので大きなミスにつながることは無さそうです。温度管理も常時システム管理されています。物流タリフも当然提供していただけます。このあたりも倉庫選定時の重要な要素ですね。在庫管理に関しても深夜24時頃にメールが自動で飛んできます。賞味期限アラート付きで案内されるのもありがたかったです。梱包状態も指定すればその通りに実施いただけますし、同梱物対応も問題ありませんでした。
台湾倉庫完璧!?いえいえ、ネガティブな面も当然あります。
一つ目は、流通加工についてです。同梱物対応以外、全く期待できません。そもそも対応可能な業者を見たことがありません。(アパレル専門倉庫は別)食品倉庫においては、最低限の運用をルーティンで回すことを重視しているためカスタマイズ対応は基本NGです。複雑な化粧箱対応もNGでした。ある意味日本の倉庫会社さんがかなりカスタマイズ対応していただけてるのだと理解もできました。
2つ目が匂いの管理です。ニンニクや八角など独特の薬味を活用する文化のためか、どこの倉庫も、多かれ少なかれ庫内に匂いを感じてしまいました。冷凍庫は気にならないのですが、冷蔵、常温エリアは特に気になりました。弊社は便宜上、台北に近い倉庫を選んだため倉庫スペースが狭く温度帯で区切られていないため外箱に匂いがついてしまいました。対策は郊外の倉庫を選ぶことです。台北に近いほど、倉庫が小さくなるため、冷凍庫と冷蔵庫が同じ庫内に設置せざるを得ません。郊外になれば冷凍庫、冷蔵庫が建物ごとに別れているため、匂いの問題はクリアできます。商品の性質に合わせた倉庫選定が重要になるかと思います。
参考までに、付き合いのある倉庫会社さんに完成前の倉庫を内覧させていただいた際の写真を貼り付けます。*常温倉庫
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