コーヒーベルトとはコーヒーの栽培に適した地帯のことで、赤道を挟んで北緯25度から南緯25度までの一帯を指し、コーヒーゾーンとも呼ばれます。
コーヒーの主要な産地のほとんどがこの一帯にあり、実は台湾も含まれていて、コーヒー豆が生産されているのはご存じでしょうか?
台湾の主なコーヒー産地の大部分が中南部に位置し、中でも屏東は降雨量、気温などの地形的要因からコーヒーの木の成長に適していると言われています。
2003年台湾で生産されたコーヒー豆は35トンでしたが、2017年には947トンと27倍も伸びてきています。それでも生産量は多くはないのですが、特徴として、様々な風味があること、台湾大学農芸部の育種研究所がまとめた資料によると、「山地方、高地方、島型」の大まかに三つに分けられ、山地型は主に中央山脈の西側に分布し、中南米の高山コーヒー豆に似た、花や紅茶のような香り適度な酸味が特徴です。
高地型は、アフリカのエチオピア産と似ていて、香辛料やチョコレートの香りがあり、主に台湾南部で栽培されています。
台湾東部沿岸のコーヒー豆は、ハワイ島のコーヒー豆に似た風味で、花や香辛料の香りがあり、独自の酸味があります。
台湾コーヒー研究所によると北回帰線(北緯23.5度)という台湾の地理条件が、赤道直下の国々のような高地を必要とせず、日中の温度差などの栽培条件が、コーヒー豆に十分な糖分と有機酸を生成させ、複雑な美しい香りを与えることができるからだと述べています。
また、このような台湾の地理条件により海抜300m以下で栽培されたコーヒー豆が
2021年SCAA(米国スペシャルティコーヒー協会)のカップテストでは84点以上の好成績を獲得しました。
(一般的に標高が高いエリアで栽培されたコーヒー豆は高品質に育ちやすい傾向があると言われています。)
参考URL:https://www.agriharvest.tw/archives/69374 (中国語ページのみ)
近年、屏東県政府は屏東の原住民が運営する6つのコーヒー農家と協力し「屏東県原住民コーヒー連盟(屏東縣原鄉咖啡聯盟)」を設立し、地元のコーヒー農家を率いて「団体戦」モデルとして、欧米市場に台湾産コーヒー豆を売り込むことに成功しました。 また、台中の人気コーヒーショップ「Mojocoffee」では、買い手と売り手の距離を縮めるため、台湾コーヒー豆のマッチングイベントを開催し、双方がお互いのニーズをより理解し、台湾コーヒー豆を「買い手」側から「売り手」側にアピールし、最終的に取引成立後は双方が利益を得る仕組みを作りました。
台湾産コーヒー豆を提供する森高砂咖啡によると台湾でのコーヒー豆栽培は人件費が高いため、海外の生産国と価格競争をするのは困難であるが、
国民平均飲用杯数が高く成熟した国内市場と容易な流通のおかげで(https://shipeee.com/blogs/blog/20220422、比較的容易に新鮮な台湾産コーヒーを楽しむことができると述べていす。
近年、日本のコーヒーショップでも台湾産コーヒー豆の評価が高まりつつあるようで、弊社でも引き続き台湾でのコーヒートレンドを追っていきたいと思います。