
全聯、統一グループ、ロピア、Mia C’bon、city’super、百貨店系食品館まで整理
台湾のスーパーマーケット市場は、ここ数年で大きく変化しています。
以前は「全聯=日常使いのローカルスーパー」「カルフール=大型量販店」「Mia C’bonやcity’super=高級スーパー」という構図でしたが、現在は全聯グループと統一グループを中心とした再編が進んでいます。
特に、全聯による大潤發の統合、統一グループによるカルフール台湾の買収、ロピアへの資本参加、Mia C’bonの店舗整理などにより、台湾の食品小売市場は新たな競争段階に入っています。
| ブランド | 主な運営/関係企業 | 店舗数/規模感 | ポジション | 直近動向 |
|---|---|---|---|---|
| 全聯 PXmart | 全聯福利中心 | 約1,200店超、グループで1,250店規模を目標 | 台湾最大の日常型スーパー | 大潤發を「大全聯」へ改名、量販店領域も統合 |
| 大全聯 | 全聯グループ | 旧大潤發20店 | 大型量販業態 | RT-Martから全聯ブランドへ再編 |
| カルフール台湾 | 統一グループ | 量販店63店、スーパー239店との報道 | 大型量販+中小型スーパー | 2026年中ごろから名称変更予定 |
| ロピア台湾 | OICグループ/統一超商が資本参加予定 | 11店規模との報道 | 日系スーパー、生鮮・精肉・惣菜に強み | 統一超商が小売会社51%、食品加工会社49%に出資予定 |
| Mia C’bon | カルフール/統一グループ系 | 16店規模へ縮小との報道 | 高級スーパー、輸入食品、生鮮 | 店舗整理が進む。ロピアに置き換わるケースも |
| city’super | 遠東都會股份有限公司 | 台湾内9拠点掲載 | 高級スーパー、ライフスタイル型食品店 | 遠東・SOGO・大遠百系商業施設を中心に展開 |
| 新光三越 食品館・美麗市場 | 新光三越 | 新光三越は台湾で15店舗・20館 | 百貨店地下食品館、高品質食品、ギフト | 直営・編集型の食品売場を強化 |
| Costco | Costco Taiwan | 会員制倉庫型店 | 大容量・輸入品・高単価購買 | 高所得層・ファミリー層・業務需要に強い |
1. 台湾スーパー市場は「出店競争」から「資本・物流・商品力の競争」へ
台湾の食品小売市場は、単純な店舗数拡大から、資本力、物流、仕入れ力、会員基盤、商品開発力を競う段階へ移っています。
統一グループによるカルフール台湾買収、ロピアへの資本参加、全聯による大潤發統合は、その象徴的な動きです。
今後は、店舗数だけでなく、生鮮食品の仕入れ、惣菜・弁当の開発、PB商品の展開、アプリやポイントによる販促力が競争力になります。
過去記事:台湾のスーパーマーケットが22年連続売上増(2024年業界売上予想)
過去記事:台湾の主要スーパーマーケットとドラッグストア整理(2021)
2. 全聯 PXmart:台湾最大の“日常食品インフラ”
台湾のスーパーマーケット市場で最も強い存在が、**全聯福利中心(PXmart)**です。
全聯は住宅地や生活圏に高密度で出店しており、日常的な食品・日用品の購入先として台湾人の生活に深く浸透しています。
近年は大潤發、RT-Martを統合し、旧大潤發20店舗を**「大全聯」**へ改名しました。これにより、小型・中型スーパーだけでなく、大型量販店領域も取り込む体制を整えています。
全聯の強みは、店舗数、価格、日常利用のしやすさです。今後は、惣菜・弁当・冷凍食品など即食需要の取り込みも重要になります。
3. 統一グループ:カルフール、Mia C’bon、ロピア提携で食品小売を再構築
統一グループは、7-ELEVENを中心に台湾で圧倒的なコンビニ網と会員基盤を持っています。
そこにカルフール台湾、Mia C’bon、ロピアとの資本提携が加わることで、スーパー領域でも存在感を高めています。
カルフール台湾は今後、フランスCarrefourブランドの使用を終了し、2026年中ごろから新名称へ変更される予定です。
統一グループにとって、カルフールは大型店・中小型スーパーの基盤、Mia C’bonは高級食品、ロピアは生鮮・精肉・惣菜強化の役割を担うと考えられます。
4. ロピア台湾:統一資本参加で注目度が高まる日系スーパー
ロピアは、日本発の食品スーパーで、精肉、生鮮、惣菜、寿司、日本食品などに強みがあります。
台湾では、日系スーパーらしい商品構成と価格感、売場の楽しさにより注目を集めています。
2026年には、統一超商がロピア側の台湾小売スーパー会社に51%、食品加工会社に49%出資する方針が報じられました。
ロピアの食品力と、統一グループの物流・店舗開発・会員基盤が組み合わさることで、今後の台湾スーパー市場に大きな影響を与える可能性があります。
5. Mia C’bon:高級スーパー市場で店舗整理が進む
Mia C’bonは、輸入食品、高品質な生鮮、ワイン、チーズ、ギフト商品などを扱う高級スーパーです。
現在はカルフール/統一グループ系のブランドですが、近年は店舗整理が進んでいます。
背景には、Costco、city’super、百貨店食品館、ロピア、ECなど、輸入食品や高品質食品を扱う競合が増えたことがあります。
今後は、大量展開よりも、高所得エリアや百貨店内に絞った精鋭型店舗としての位置づけが強まる可能性があります。
6. city’super:高級スーパーというより“ライフスタイル型食品店”
city’superは、輸入食品、ワイン、チーズ、ベーカリー、キッチン雑貨などを扱う高級食品・ライフスタイル型店舗です。
台湾では、SOGO復興館、遠企購物中心、遠百信義A13、板橋大遠百、新竹Big City、台中大遠百など、遠東グループ系・百貨店系商業施設を中心に展開しています。
日常スーパーというより、輸入食品やギフト、ワイン、こだわり食材を目的買いする店舗として位置づけられます。
日本の高価格帯食品、調味料、菓子、ギフト商品とは相性の良いチャネルです。
7. 新光三越の食品館・美麗市場:百貨店型食品売場の強み
新光三越の食品館も、台湾の食品小売市場で重要な存在です。
新光三越は台湾主要都市に展開しており、百貨店地下の食品館では、高品質食品、惣菜、スイーツ、ベーカリー、輸入食品、ギフト、催事商品などを扱っています。
特に「美麗市場 The Beautiful Market」のような編集型食品売場では、台湾各地の産地や小農と連携した商品展開も行っています。
新光三越の食品館は、日常スーパーというより、ギフト、高付加価値食品、期間限定催事、日本食品フェアに適したチャネルです。
| 商品タイプ | 相性の良いチャネル |
|---|---|
| 日常食品・低価格商品 | 全聯、カルフール |
| 日本らしい生鮮・惣菜・冷凍食品 | ロピア、カルフール内展開 |
| 高級食品・輸入食品 | Mia C’bon、city’super |
| ギフト・地方特産品・催事向け商品 | 新光三越、SOGO、大遠百など百貨店食品館 |
| 大容量・ファミリー向け商品 | Costco |
| 若年層向け話題商品 | コンビニ、ロピア、百貨店ポップアップ |
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